8大事業

再生可能エネルギー
先進的な取り組み紹介

 東日本大震災と福島第1原発事故を受け、次世代の電力供給源として風力や大規模太陽光発電、小水力など再生可能エネルギーの利活用が注目されている。国内外の先進的な取り組みを取材し、紙面で特集するとともに、シンポジウムなどを開催。将来性、発展性を探る一方、多角的に課題を検証し、具体的な施策はどうあるべきかを提言する。

最上川200キロを歩く
郷土愛を育み10年目に
最上川200キロを歩く
最上川三難所の一つ「隼の瀬」をバックに元気に歩く児童=2011年6月、村山市

 本県の歴史や文化を育み、生活に欠かすことのできない母なる最上川。「最上川200キロを歩く」は、子どもたちが最上川沿いを探検し、郷土愛や環境保全の大切さを心と体で感じる事業で10年目を迎える。

 これまで約2300人の子どもたちが歩いた。米沢市の源流域をスタート、酒田市の河口をゴールに、日本海に注ぐ大河の恵みについて学んだ。治水や利水の仕組みを知り、生息する魚を観察したり、水質を調べたりして環境問題に関心を寄せた。

 昨年は5〜7月の11週にわたり、11小学校、232人が自分の名前と川への思いを書き込んでビッグフラッグをつないだ。週替わりのゲストティーチャーが川にまつわる話を紹介。子どもたちは完成したばかりの長井ダムを見学したり、フットパスを散策しながら、最上川舟運を育んだ古里の歴史などに思いをはせた。

子育て応援団
役立つ情報、親子で交流
子育て応援団
子どもが元気に遊び、子育て中の親たちが交流する「子育て応援団」=2011年6月、山形市

 少子高齢化が進行する中、いかに子育てしやすい社会をつくっていくか。子育て世代の交流イベントは、ことしで6年目を迎える。

 「子育て応援団すこやか2012」は6月23、24の両日、山形市の山形国際交流プラザで開かれる。小児科医や眼科医、歯科医、薬剤師らによる子どもの健康相談、先輩ママが子育てについてアドバイスしてくれるサポートゾーンをはじめ、県や山形市の子育て支援策を紹介する子育てネットゾーン、企業が子育てに関する提案や情報提供を行う企業・団体ゾーン、さらに子どもたちが元気に遊べるプレーゾーンなどを設け、親子連れに楽しんでもらう。

 企業や地域、行政が一丸となって子育てを支援するとともに、広く子育て支援の機運を醸成するため、さらなる内容の充実と浸透を図っていく。

斎藤茂吉生誕130年記念 全国短歌大会
山形から文化振興図る
斎藤茂吉生誕130年記念 全国短歌大会
ことし生誕130年を迎える斎藤茂吉=1947(昭和22)年

 上山市出身の歌人斎藤茂吉は、ことしで生誕130年。これを記念して全国的な短歌大会を催し、山形から短歌文化の振興を図る。併せてシンポジウムを開催。茂吉と、昨年10月に他界した次男で作家の北杜夫さんをしのび、親子が文学界に残した大きな足跡を振り返る。

 東日本大震災からの復興がより大きくクローズアップされる年。歌壇も例外ではない。「大地震(おほなゐ)の焔(ほのほ)に燃ゆるありさまを日々にをののきせむ術(すべ)なしも」。茂吉は、ドイツ留学中に知った関東大震災に思いをはせ、こう歌った。記念の短歌大会も「愛」「絆」「東北」などを歌題とする方針だ。

 茂吉は1882年(明治15年)生まれ。1945(昭和20)年に上山市に疎開、翌年大石田町に移り、47年まで滞在した。歌集は「赤光」(13年)から、遺歌集「つきかげ」(54年)まで17冊に及び、残した作品は約1万8000首に上る。全国の歌壇、文壇に大きな影響を与えており、ファンも多い。

 短歌大会は全国から歌を募集し、選者が選考する。シンポジウムは、茂吉や北さんにゆかりがある県内外の識者をパネリストに招き、さまざまな観点から2人の業績を論じる。

中島潔が描く「生命の無常と輝き」展
「風の画家」入魂の大作
中島潔が描く「生命の無常と輝き」展
中島潔さんの襖絵から「大漁」。無数のイワシを圧倒的な迫力で描き、輝くような生命のしぶきが渦巻いている

 繊細な童画を描くことで知られ、風の画家と称される中島潔さんが、京都の清水寺成就院に奉納した襖絵(ふすまえ)46面を山形で公開−。「京都清水寺成就院奉納襖絵 中島潔が描く『生命の無常と輝き』展」を4月12日〜5月13日、山形美術館(山形市)で開催する。

 中島さんは旧満州(現中国東北部)生まれの68歳。独学で絵を学び、独特の雰囲気が漂う童画、美人画を数多く発表してきた。自然への畏敬、弱い者へのいたわり、優しさに満ちた作風が多くのファンに支持されている。

 2005年春に成就院を訪れた中島さんは、人生に思いをはせ、全てを懸けた絵を描こうと思い立ち、清水寺に襖絵奉納を願い出た。以来5年。もがき苦しみ模索を繰り返しながら完成させた作品には「生命は弱くはかなく無常、そして壮絶に輝く。だからこそ慈しむ目と生きる力を持ち続けたい」との思いがあふれ出る。

 展示会は清水寺の協力の下に実現。山形美術館に成就院の造形を再現する形で、春夏秋冬に分かれた全46面を展示。さらに画業40年の中から代表的な作品を選抜して紹介する。京都の名勝を体験するとともに、風の画家の全貌を多くの県民に知ってもらう得難い機会になる。

復興市
手を携えて被災地支援
復興市
東日本大震災の被災地支援、山形花笠まつりのプレイベントとして「復興市」を開催する

 県都の夏を華やかな舞で彩る山形花笠まつり開幕前日の8月4日、協賛イベントとして山形市の目抜き通りで開催される「花笠サマーフェスティバル」と「県観光物産市」の一角で、東日本大震災の被災地を支援する「復興市」を開催する。

 死者・行方不明者が1万9000人を超え、甚大な被害をもたらした大震災。発生以来9カ月余りを経て年が改まっても、被災地、被災者の厳しい状況は続いている。福島第1原発事故の災禍は依然として解決までの道筋が見通せないままで、本県には多くの避難者が身を寄せている。

 「復興市」は被災地や被災者と手を携えて復旧を後押しし、東北復興への道のりを共に歩み出す足掛かりとして開催する。被災3県の名産品やご当地グルメを紹介し、各地の観光スポットの魅力を併せてアピール。地震、原発事故が発生して以来、遠のいてしまった観光客の関心を呼び戻す。

 山形花笠まつりはことし、50回目を迎える。本県を代表する夏の祭典が節目を迎えるのを機に、プレイベントと位置付けて「復興市」を展開し、山形から元気と熱気を発信する。

元気やまがたダンスフェスタ2012
踊る躍る 東北を元気に
元気やまがたダンスフェスタ2012
各地の愛好団体が踊りを披露する「元気やまがたダンスフェスタ」=2011年8月、山形市

 花笠まつりの前夜祭として、真夏の山形をダンスで熱く盛り上げる「元気やまがたダンスフェスタ」。ことしは8月3日、山形市の県民会館大ホールで開催する。

 毎年さまざまなジャンルの踊りを加え、見る人に元気を届けてきた。昨年は高校生のチアダンスチームや中近東の民族舞踊ベリーダンスのサークルも新たに加えて、満員の観客を魅了した。東日本大震災後の開催ということもあり、被災地に赴いて活動した出場団体もあるなど、あらためて「踊りで地域を元気に」という意義を再確認するイベントとなった。

 5回目となる今回は、さらに多彩なジャンルの踊りを県内の団体から選抜。躍動感と芸術性を兼ね備えた熱いダンスパフォーマンスを舞台上で展開し、山形、さらには東北を元気にする「夏フェス」にする。

最上川さくら回廊
海を越えて結ぶ桜の絆
最上川さくら回廊
参加者が見守る前で記念植樹を行った=2011年10月、寒河江市

 「最上川さくら回廊」はことし、17年目を迎える。母なる川・最上川沿いに世界一の桜並木をつくろう−を合言葉にしたプロジェクトは、県内での植栽を継続する。「海外版」の植樹も計画。米国内を軸に植栽地を選定し、海を越えて桜の絆を結ぶ。

 山形新聞、山形放送が提唱して1996年にスタートし、16年間で県内全35市町村の129カ所に4302本の桜を植えてきた。国土交通省、県、県みどり推進機構、各市町村の協力を得て推進している。

 県内については、植樹を希望する場所を募り、現地を調べた後、8月までに植栽地を決める。植栽式は10月下旬から11月上旬にかけて各地で行う。植樹希望者は県民から募る。家族や学校、グループなど、それぞれの植樹者の名前を刻んだ記念プレートを苗木に取り付け、末永く成長を見守ってもらう。

 桜の名所として知られる米ワシントンDCのポトマック河畔には1912(明治45)年、尾崎行雄東京市長(当時)が寄贈した桜が植栽された。100年の節目を機に県民に募って「植樹団」を編成、米国内を軸に植栽地を選定して「海外版」植樹事業を展開する。

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  2. 【〈東北未来絵本キャンペーン〉にぜひご参加を】
     山形新聞は3・11東日本大震災を忘れずに、語り継ぐための「絵本」を作り、子どもたちに贈る「東北未来絵本」キャンペーンを展開しています。皆さんから寄せていただく言葉を集めて物語をつくります。そこに絵本としての命を吹き込むのは、山形出身の絵本作家・荒井良二さんです。荒井さんから2回の問い掛けが届きました。(1)「あのとき、みんなの手は、何をつかんでた?」(2)「あれからみんなの日常は何か変わったかなぁ?」。皆さんの「答え」をお待ちしています。こちらのページからも投稿可能です。
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