ちょっとそこまで
納豆を“自由研究”〜新庄
(2011/08/10掲載)
生産者の「粘り」学ぶ![]() 納豆菌を増やす石室。1965(昭和40)年から使っている 全国納豆協同組合連合会によれば、納豆は縄文時代からあったらしい万能薬。関西では「温暖で納豆を作る習慣がなかった」のだそうだ。総務省の家計調査では山形市の納豆消費は2008年〜10年の平均で全国4位。トップ3(福島、前橋、水戸)入り目前だ。 スーパーに行くと納豆のバリエーションはすごい。さらに各地でラインアップが違う。港の船の絵が特徴だったり、緑や赤色が鮮やかな包装紙だったり、地元の花がワンポイントだったりする各地方産の納豆。変わり種では塩納豆、だだちゃ豆納豆、青菜納豆などなど。県納豆組合の加盟は16社に上り、品数は100種類を優に超えるだろう。 庄内地方の商品が村山地方になかったりするのは「流通が悪かった時代のテリトリーが今も暗黙で残る」(加藤博県納豆組合長)からだそうだ。食の安全性や地産地消も踏まえると、ご当地納豆は奥深い。 さてことし、丸亀八百清商店(新庄市)の「地豆納豆」が全国納豆鑑評会農林水産省総合食料局長賞優秀賞に輝いた。創業1903(明治36)年で、4代目の高橋清晴代表が山形新幹線の新庄延伸を契機に「土産にしてもらおう」と納豆生産に傾注する。
完成まで4日、工程を見学![]() 大豆を一つ一つ手作業で容器に詰め込む 同店の商品は20種近い。(1)本県産(2)秘伝豆(3)宮城県産(4)中国産−など異なる大きさ、歯応えの大豆を原料にする。やわら松の経木、発泡スチロールなど香りに違いが出る容器で消費者の好みに応じる。包装デザインは渋めで「大手と反対の地味で勝負」と代表。おおむね県内生産者のパッケージは素朴で愛着が湧く。 消費者のニーズは多様化し、生産者の工夫はやまない。また不安定な気象による大豆の高騰や東日本大震災による仕入れの難航、円高、デフレ…と悩みも尽きず、企業努力を続ける代表は言う。「おいしい物を作るには苦労が欠かせない」。豆知識を深めたところで県産納豆にエールを送りたい。
(報道部・進藤和美)
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