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2首長選を振り返って 上山市長選、大蔵村長選

2019年04月22日 08:01
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上山市長選―3期12年の実績を評価、投票率は最低62.52%
 上山市長選は、4選を目指した横戸長兵衛氏(72)が、新人の会社役員柴田悦夫氏(67)を約4600票差で退けた。市民は横戸氏の3期12年の実績を評価した形だ。「信任投票」の様相となったことなどが影響し、投票率は過去最低の62.52%だった。

 横戸氏は国や県との太いパイプを強調し、東北中央自動車道かみのやま温泉インター産業団地整備による企業誘致、子育て世代や高齢者支援、産業振興など、現職の強みを生かして具体的な公約を提示した。市内約35の後援会を動かし、個人演説会では市の商工、観光団体の代表や近隣自治体の首長らが応援弁士を務めるなど厚い態勢で選挙戦を展開。全域で浸透し、優位は終始揺るがなかった。

 柴田氏は市政課題に対し実現性ある政策を打ち出せず、個人演説会など自らの考えを直接訴える場もほとんどなかった。元国会議員らを招き浮動票獲得を目指したが、知名度不足と態勢の弱さは否めなかった。

 今回の市長選は横戸氏の無投票当選が濃厚とみられていたが、柴田氏が2月に立候補を表明したことで選挙戦に突入した。投票率低下の要因は、横戸氏の独走ムードが鮮明だったこと、柴田氏が現職批判票の受け皿になり切れなかったことなどが挙げられる。

 ただ、告示2カ月を切った段階で名乗りを上げた柴田氏が5700超の票を獲得し、有権者の多くが投票を棄権したことは現市政への不満の反映ともいえる。人口減少や経済活性化など山積する課題を克服し、スローガンに掲げた「きらりと光るまちづくり」を市民にどう実感させるか、横戸氏の手腕が問われる。

大蔵村長選―村づくりの継続選択、求められる住民目線
 現新による一騎打ちとなった大蔵村長選は現職の加藤正美氏(68)=合海=が、新人で元村総務課長の早坂松一氏(66)=南山=を下し、4選を果たした。有権者は3期12年にわたる加藤氏の行政運営に一定の評価をし、村づくりの継続を選択した。一方で2人の得票はわずか105票差。村政の刷新を求める声が大きいことも示された。

 加藤氏は12年間で培った国、県との人脈、農業振興や子育て支援策などの実績をアピールし、豪雨災害からの早期復興や教育・福祉の充実などを公約に掲げた。各地で「村長と語る会」を開いて住民との対話姿勢を強調。地元県議らの応援も得ながら、後援会組織が積極的に動き、村政の継続を訴えた。

 村中心部の合海や清水地区などで手堅く集票し、赤松地区でも先行。女性層や農業関係者の支援も広げ、早坂氏の激しい追い上げを振り切った。

 早坂氏は昨年秋に出馬表明後、「夢と誇り、生きがいのある村づくり」をスローガンに村政刷新の必要性を主張。約40年の行政手腕を前面に打ち出し、産業のさらなる振興、道路整備による防災力強化に注力する姿勢を鮮明にした。地元肘折の住民や村職員OBでつくる後援会の後押しを受け、南山地区などで優位に戦いを進めた。村中心部でも現職の多選批判票を取り込むなどして浸透を図ったが、一歩及ばなかった。

 有権者は加藤氏に再び村政のかじ取りを託したが、早坂氏の得票が示す村民の批判の声に丁寧に耳を傾け、これまで以上に村民目線の行政運営に注力することが求められる。来年9月の全国棚田サミット開催や小水力発電所の整備など大規模事業が今後、数多く控える。人口減少が進む中、次期4年を総仕上げと位置付ける加藤氏に課された責務は重い。

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