県内ニュース国宝土偶を見事に再現 新庄神室産高の3Dプリンター班が制作へ
2018年12月02日 12:45
新庄市の新庄神室産業高(佐藤睦浩校長)の機械電気科3Dプリンター班が、全国に5体ある国宝土偶を最新の技術を駆使して実寸大で再現する「縄文の女神プロジェクト」を進めている。舟形町からの依頼を受けた取り組みで、まず同町出土の「縄文の女神」のレプリカ5体を完成させ、町に届けた。
プロジェクトは、国宝土偶のレプリカを公共施設に展示するため町が打診し、学校側が3Dプリンター実習として快諾した。班メンバーはいずれも3年で班長の伊藤裕輔さん(18)倉金翔太さん(17)星川哲平さん(17)の3人で、菅智幸教諭(42)が指導した。 3Dプリンターは、樹脂をノズルから噴出して立体の断面にあたる層を次々に形成し重ねて立体物を造形する。3人は「縄文の女神」の大きさに関するデジタルデータを町から提供してもらい、試行錯誤を重ねて作り上げた。 「縄文の女神」は高さ45センチと大きく、5体分の出力に約350時間かかったという。その後、やすり掛けとエアブラシによる塗装に計15時間を費やした。 3人は11月26日、町役場に森富広町長を訪ね、レプリカを手渡した。森町長は「くびれた腰や8頭身美人と称されるスタイルを見事に再現してくれた」と絶賛。同町長沢在住の伊藤さんは「小学生の時から地域の宝として学んできた『縄文の女神』を現代の技術で再現できてうれしい」と話した。3人は今後、残る国宝土偶4体の制作に入る。
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