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灯油高値、工夫の冬か 今季初交渉、1リットル100円迫る

2018年09月20日 12:14
高値が予想される灯油。省エネのため、各家庭では今冬、一層の工夫が求められそうだ=山形市
高値が予想される灯油。省エネのため、各家庭では今冬、一層の工夫が求められそうだ=山形市
 この冬は灯油が高値になりそうだ。本格的な需要期を前に、山形市消費者連合会と小売業者による今季初の共同購入の価格交渉が19日に行われ、10月からの配達購入価格は1リットル当たり昨年同期より20円以上高くなり、100円に迫る水準となった。今後の動向の指標となる価格で、消費者から不安の声が上がった。

 「世界的な情勢が影響しており、認めざるを得ない。ただ、このラインは生命線」。連合会の高橋和子会長はこう語り、交渉の経緯を説明した。小売業者のジャオ(山形市)側は灯油価格の見通しについて、米国の対イラン制裁再発動に伴う原油の供給減少懸念があり、灯油も高騰する可能性があると説明。一方で、米中間の貿易戦争により世界経済が縮小して需要が下がり、下落することも考えられるとした。

 情勢を見通すのは難しい中、ジャオ側は当初、9月10日現在の県内の灯油配達平均価格が1リットル当たり99円台にあることを踏まえ、ホームタンク用99円、ポリタンク用100円を提示。連合会側は世界情勢に理解を示しつつも「ガスや電気の値上がりが懸念される中、燃料まで高くなるのは厳しい」と値下げを要請し、提示額よりそれぞれ1円安で妥結した。

 高橋会長は「100円を切ったことは交渉の成果。これ以上安くなるような材料はなかった」とした。現在、約270世帯が加入する連合会は40年以上、共同購入に取り組む。会長の頭によぎったのは、10年前のリーマン・ショック後の高値だ。当時は米金融市場の混乱に原油高騰も加わり、購入価格はホームタンクで1リットル当たり116円まで跳ね上がった。業者への卸価格は週決めとなっており、購入価格は今後、変動する可能性がある。連合会は大きく値上がりするようであれば、「生命線」を守るため再度、交渉を検討するとしている。

 高値見通しに消費者は“生活防衛”の構えだ。連合会の交渉に加わった森谷京子さん(82)=同市宮町3丁目=は「灯油だけでなく、野菜も高騰している。手短なところから省エネをするしかない。暖房器具の設定温度を下げる、風呂は家族みんなが時間を空けずに入るなど、できるところから取り組んでいかなければ」と話した。西川町海味の奥山妙子さん(70)も「主婦として灯油の高騰は困る」としながら「価格だけを見て一喜一憂するのではなく、自分に何ができるかよく考えたい」と続けた。

 県内全体の価格について、県石油商業組合は「小売価格の値上がりは来週以降も続くとみられる」する。今年は工夫を強いられる冬になりそうだ。

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