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6選の土田東根市長に聞く 国道48号高速化は使命

2018年08月20日 08:08
6期目の抱負を語る土田正剛氏=東根市さくらんぼ駅前3丁目の選挙事務所
6期目の抱負を語る土田正剛氏=東根市さくらんぼ駅前3丁目の選挙事務所
 19日に告示された東根市長選は、現職の土田正剛氏(74)が無投票で6選を果たした。人口が増え続ける「勢いと元気のあるまち」の持続的な発展に向け、6期目に臨む抱負を聞いた。

 ―6期連続の無投票当選をどう受け止めているか。

 「政治は『信なくば立たず』だ。無投票は5期20年で築いた市民との信頼関係の結果と思っている。4万8千人近い市民の白紙委任ということでもあり、責任の重さを感じている。緊張感を持って市政運営に当たっていく」

 ―高齢多選に批判的な声もある。

 「一部にはそうした批判や指摘もあるだろう。ただ、政治家は期数ではなく当選して何をやるかが大事だ。特に国道48号の高速化は自分でなければできない事業だと思っている」

 ―どのように国道48号の高速化を実現させるのか。

 「雨量などが一定の基準を超えると通行止めになる県境付近の12キロ区間のバイパス化を提唱している。実現に向け、国による機能強化や重点支援が見込める重要物流道路への指定を目指す。多方面に全力を挙げて要請活動をしていくつもりだ。高速化実現の道筋をつけることが私に課せられた使命だと思っている」

 ―持続的な発展に、隣接する仙台市との交流は欠かせない。

 「国道48号の高速化が実現すれば、人や物の流れは劇的に変わり、地域の底上げにつながるはずだ。『教育によるまちづくり』を掲げ、英語や理数系を重視した教育振興に取り組んでいる。教育への投資はまちづくりを担う人材の育成とともに、仙台市民を東根に呼び込む力にもなり得る。さらに推進していく」

 ―市内の中心部と周辺部の均衡ある発展も課題だ。

 「市中心部が短期的に発展したため、市周辺部との二極化が生じている。中高一貫校の東桜学館、まなびあテラスが開校、開館したことで中心部には核ができた。こうした中核施設による街中のにぎわいをいかに周辺部に波及させていくかが重要と考えている」

 ―ドイツを相手とした国際交流の取り組みはどう展開していくのか。

 「訪日旅行者数は右肩上がりで伸びている。国際化の波が押し寄せる中、市民の機運醸成が欠かせない。海外友好都市提携に向けては、昨年に私が同国の地方都市インゲルハイム・アム・ライン市を訪れ、今年は向こうの市長が東根に来た。首長同士の相互訪問を第一歩とし、今後は市民訪問団の派遣なども視野に入れて交流を進めたい」

連続無投票現職最多―継続的なチェック重要
 土田正剛氏の無投票当選が決まった東根市では、前職の伊勢辰雄氏(故人)が初当選した1990年を最後に市長選の投票は行われていない。市民にとって四半世紀近く、市政のリーダーを選択する権利を生かせない状況が続いていることになる。

 総務省などの資料では、初当選から6期続く土田氏の無投票当選は全国の現職市区長の中で最多であり、県選挙管理委員会によると、資料の残る1958(昭和33)年以降、県内の市町村長で最も多いという。

 無投票当選を続ける土田氏について、市民からは「政策を有言実行する行動力があるから」「人口増などの結果を出している」との受け止めが聞かれ、60代男性は「大きな失政がなく、対抗軸を打ち出しにくい状況では手を挙げづらいと思う」などとした。

 一方で「またか」「東根には市長になる人材がいないのか」との意見があり、50代男性は「選挙で市政に対する議論ができないのはいかがなものか」と首をかしげた。

 日本政治が専門の山形大人文社会科学部の川村一義准教授は全国的に増加傾向にある首長の無投票当選に関し「財政的な制約や担い手不足などで、地方政治を取り巻く環境は厳しさを増している」と指摘。選挙による行政運営の検証機会が失われる中、「継続的なチェックが重要であり、議会の果たすべき役割は大きくなる。情報発信とともに、市政に対する市民の関心を高める取り組みも欠かせない」と語っている。

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