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新たな一歩~モンテ中期経営計画(下) 愛されるため、変革

2018年04月23日 09:48
組織改革を目標に、中期経営計画の策定に関わったモンテディオ山形の中堅社員=天童市
組織改革を目標に、中期経営計画の策定に関わったモンテディオ山形の中堅社員=天童市
 モンテディオは本当に愛されているのか―。今回の中期経営計画は、策定の中心となった中堅社員の危機感が色濃く反映された。「数字(業績)」への意識を高め、地域から信頼されるような組織風土の変革に踏み込んだ。

 昨年11月から各部署の30~40代の社員、株主のアビームコンサルティングが支援する経営企画室で策定チームを組み、意見を集約した。その後の全体の内容をまとめる会議で出たのは、クラブの在り方を問う言葉だった。

 「県民に愛されていると思ってきたが、本当は違うのではないか」「それ以前に興味さえも持たれていないかもしれない。それでいいのか」

 中堅社員たちが、現場で感じた意見をぶつけ合う中で、「企業」としての認識の甘さが目立ち、組織風土の改革が課題に挙がった。策定メンバーで事業部の奥山勇太さん(36)は「表面的だけでなく、大きく変わらなければ、県民を引き付けられないという危機感があった」と語る。

 モンテの運営母体は2014年、公益社団法人の県スポーツ振興21世紀協会から、株式会社へ移行した。収益を上げ、運営基盤を強化するのが狙いだった。全体として収支の黒字化という最低限の目標は達成してきたものの、社員のビジネスマンとしての意識は変化に乏しかった。

 今季からはホーム戦1試合ごとに、観客数や飲食の売り上げを速報値で出すなどして収入を「見える化」し、チームの浮沈に左右されない経営体質の構築に動きだしている。

 一方で選手・スタッフとフロントとのつなぎ役を担う強化部は、3月に強化部スタッフの高山明泰さん(42)が部長に就き、「成長を重視したチームビルディング」を3年間の基本方針に据えた。今後は18~24歳の若手を中心に選手を獲得し、その世代を将来的な主力とする構想だ。

 今季加入したFW中村駿太選手らルーキーたちが、将来の主力を担う候補に挙がる。若手の育成には他クラブからの引き抜きというジレンマも伴うが、高山さんは「こういう形で戦うことで山形の存在感を示し、魅力を高めることにつながる」とし、「右肩上がりにはいかないと思うが、考えを継続していくことが重要だ」と強調する。

 今回の計画は来季のJ1昇格を前提にし、収益面などで不確定要素が多い。ただ、クラブ内で共有したのは、自分たちが生み出した収益でチームを強くするという思い。社員一人一人の意識改革と実行力が、J1定着という目標には欠かせない。
(この企画は報道部・相原健佑が担当しました)

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