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【映画祭】舞台は世界、きょう開幕 さまざまな視点の161本

2017年10月05日 13:00
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 山形国際ドキュメンタリー映画祭2017が5日、山形市で開幕する。メインのインターナショナル・コンペティション(コンペ)をはじめ、12日までの期間中、さまざまな視点で世界を切り取った161本を上映する。

 開会式は午後5時15分から市中央公民館で行われる。山形交響楽団が演奏を披露し、式典終了後、同映画祭とゆかりの深い故松本俊夫監督の3作品を上映する。「つぶれかかった右眼(め)のために」は16ミリ映写機3台を使って上映する点も見どころだ。

 本格上映は6日からで、コンペ部門、アジアの作家を発掘するアジア千波万波部門に加え、アフリカ映画の特集や、山形の映画館に焦点を当てたプログラムなど多彩な企画を予定している。

佐藤真監督の足跡―映画祭で特集
 今年の山形国際ドキュメンタリー映画祭では映画祭とゆかりが深く、若手映画人に影響を与えている映画監督故佐藤真さん(1957~2007年)の特集が組まれる。作品の上映や教え子の演出家村川拓也さんの演劇上演などを通して佐藤さんが残したもの、同映画祭が映画人にもたらしたものが見えてきそうだ。

 佐藤さんは新潟水俣病の舞台となった新潟県阿賀野川流域に生きる人々を追った「阿賀に生きる」で93年の同映画祭インターナショナル・コンペティション(コンペ)部門優秀賞を受賞した。その後も知的障害者の芸術表現や、パレスチナ問題など多様な対象を撮り続けた。京都造形芸術大などで教えていた教師としての顔、映画評論家の顔もあり、影響を受けた表現者は多い。

 89年の第1回映画祭で当時32歳の佐藤さんは一観客だった。阿賀野川流域に住み込んで「阿賀に生きる」を撮影し始めた年で、お金がないため撮影スタッフ7人で馬見ケ崎川の橋の下で寝泊まりし、会場に通い詰めたという。上映される側に回ったのは91年の映画祭。「阿賀に生きる」の編集段階の映像を、日本の若手作家を対象としたプログラムで上映した。4時間に及ぶ上映が終了したのは深夜。その後の意見交換では、編集段階ということもあり、観客からは厳しい指摘が相次いだという。だが、2年後の映画祭で、コンペ部門優秀賞を受賞するなど作品は結果的に高い評価を得ていく。

 特集のコーディネーターの一人・同映画祭理事の桝谷秀一さん(58)は91年当時、上映後の意見交換を記録していた。「阿賀に生きる」に関し、「あの夜がなければ違うものができていたと思う。山形との関わりの中で生まれた作品であることは間違いない」と振り返り、「その佐藤さんに影響を受けた人からさらに新しいものが生まれている状況を伝えたい」と語る。桝谷さんが撮った記録映像は7日のディスカッションの中で上映される。

 佐藤さんの作品8本は6日から山形美術館で随時上映する。作品上映以外の企画は次の通り。

 ディスカッション「阿賀に生きる」とヤマガタ=7日午後2時▽ディスカッション海外から見た佐藤真=8日午後2時▽ドキュメンタリー演劇「エヴェレットゴーストラインズVer.B『顔』山形特別版」=8日午後7時(料金2千円)▽ディスカッション佐藤真に出会う新世代=9日午後2時。演劇以外は無料、会場はいずれも山形市七日町2丁目のとんがりビル。問い合わせは映画祭事務局023(666)4480。

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