県内ニュース「宮城郷土かるた」半世紀の時経て復刻 戦後復興願い山形ゆかりの兄弟制作
2011年12月31日 14:26
復刻された「宮城県郷土かるた」。本県ゆかりの兄弟が手掛けた
この兄弟は作家杉村顕道さん(1904〜99年)と弟の洋画家惇さん(1907〜2001年)。ともに東京・新宿出身だが、父母は庄内藩士の家に生まれるなど、本県とは縁が深い。兄は怪談集やユーモア小説を発表するなど多彩な才能を発揮。一方、弟は日展で文部大臣賞を受賞、仙台市名誉市民となるなど兄弟で活躍した。 宮城県郷土かるたは、新しい時代を生きる子どもたちに郷土の姿を伝え、知識を得ながら遊べるおもちゃを与えたいと、戦後間もない時期に制作された。46枚の札それぞれに宮城の歴史、地理、文化が詠まれ描かれている。 復刻したのは仙台市の出版社・荒蝦夷(あらえみし)。顕道さんの怪談全集を手掛けた際、郷土かるたの存在を知り準備を進めてきた。大震災の発生で拠点を4カ月ほど山形市に移すなどし計画が一時止まったが、「敗戦から立ち直ろうとしていた当時と、震災復興への道を歩み始めた現代は共通点がある。いまこそ復刻すべきときだと確信」(荒蝦夷)し、完成にこぎつけた。 読み札は、敗戦から立ち上がる人々にエールを送った「県民一致だ 百六十万 意気だ力だ 建設だ」、不戦を誓った「平和日本の 文化の泉 紙とパルプの 石の巻」、本県と仙台をつなぐ峠道をモチーフにした「二口峡谷 もみじの名所 つづれにしきの 織模様」など多彩。荒蝦夷は「読み札はもちろん、絵札も普遍的な魅力がある。正月に家族で楽しんでいただき、被災地の歴史や文化を理解するきっかけにしてほしい」としている。1575円。問い合わせは荒蝦夷022(298)8455。
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