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山形大が有機EL国際標準化取得へ 研究蓄積生かし世界をリード

2010年09月02日 22:55
山形大がこれまでの研究開発の成果を生かし、有機EL照明の国際的な規格づくりに乗り出した=旧県有機エレクトロニクス研究所(米沢市)内の実験室
山形大がこれまでの研究開発の成果を生かし、有機EL照明の国際的な規格づくりに乗り出した=旧県有機エレクトロニクス研究所(米沢市)内の実験室
 有機EL(エレクトロルミネッセンス)研究で世界の先端を行く山形大は、工学部(大場好弘学部長・米沢市)を拠点に有機EL照明の国際的な規格づくりに乗り出した。県有機エレクトロニクス研究所時代からの蓄積をベースに、新たな成長産業分野における国際標準化を目指す。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が2日、この取り組みを「戦略的国際標準化推進事業」として採択したことを発表した。

 国内発で国際標準を獲得すれば日本企業の競争力が確保できる。従来は製品が流通してから標準化に向けて動きだすのが一般的で、日本は諸外国との競争に敗れるケースが多かった。次世代照明としてこれから製品開発が本格化する有機EL照明に関して国際的な先手を取るため、研究試験段階から、標準化を同時並行で進める。

 城戸淳二教授らを核に整備が進む「先端有機エレクトロニクス研究センター」と連携する組織として「有機EL照明標準化・知財本部」(仮称)を開設。企業などからも公募でメンバーを集め、面発光する有機EL照明の特徴を考慮した光量や色の測定方式、性能を示す指数、パネルの標準サイズ、装置の規格などについて新たな考え方を打ちだしていく。照明産業は欧米が圧倒的に優位に立つが、山大は、県有機エレクトロニクス研究所時代から、標準化までを視野に入れた研究を行っており、これまでの蓄積を素地に世界をリードしていきたい考え。

 世界標準は国際標準化機構(ISO)で決まるが、前段として国際照明委員会(CIE)で認められる必要がある。日本が標準化で後れを取ってきた一因として賛同国を増やす戦略の弱さが指摘されていることを踏まえ、本部内に「国際戦略室」を設置して、この分野の“弱点解消”に務める。これまでの国際的な共同研究開発実績や城戸教授らの世界的な人的ネットワークを最大限に活用し、支持を拡大していく方針だ。

 同大研究プロジェクト戦略室地域卓越事業プロジェクトオフィサーの小田公彦教授は「標準を取ることは世界の市場を取ること。日本の産業界の強化だけでなく、国内の消費者に不利益を与えることを回避することにもつながる」と話した。
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