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携帯ゲーム機使い生産管理 県立産技短大校などがシステム開発

2010年06月28日 22:08
県立産業技術短期大学校の学生らが開発した携帯ゲーム機を使った生産管理システム
県立産業技術短期大学校の学生らが開発した携帯ゲーム機を使った生産管理システム
 県立産業技術短期大学校の学生らと婦人服製造の東京スタイルソーイング米沢(米沢市)は共同で、通信機能を持つ携帯ゲーム機を使って流れ作業の工程管理や改善をサポートするシステムを開発した。各作業者が自分の工程が終了するたびに、その状況をゲーム機に入力することで、作業の所要時間や進ちょくが把握でき、時間を要して流れが悪くなっている場合は警報で知らせる仕組み。同社ではライン稼働が効率化し、増産に結び付くなど成果も表れている。

 開発に当たったのは産技短大の山口俊憲主任講師と産業技術専攻科の学生ら。婦人服ブランドを展開する東京スタイルの主力工場ソーイング米沢は、さまざまな縫製を流れ作業で行い洋服を製作。季節商品が切り替わった際にラインに遅れが生じるなどの問題があった。2007年から産技短大と生産改善の共同研究をスタートさせ、分析の結果、ラインの遅れは、作業内容が複雑化した特定の工程で完了時間が延びたことによって生じることが分かった。

 山口主任講師は「流れ作業の一部に遅れが出ると、全体の流れが一番遅い作業に合わせる形で遅くなる」と説明。遅れが生じている工程はボトルネックと呼ばれ、今回のシステムは、このボトルネックが容易に確認できる。

 システムでは、インターネットブラウザー機能を持つ携帯ゲーム機「プレイステーション・ポータブル(PSP)」を活用。製造ラインの主要個所に配置し、ゲーム機のボタンを押すことで作業時間と完成個数がカウントされる。各端末からの情報は管理パソコン上に随時更新される。ソーイング米沢では、袖や前身、襟などのパーツを縫い合わせる工程に計13台のゲーム機を配置。試験運用の中で作業ごとの標準時間を特定し、遅れが生じた場合は各端末に警告を通知。遅れた原因を分析し、作業の簡素化や分担により改善を図っている。

 山口主任講師は「作業が遅い従業員を指導するのではなく、作業工程を見直し、誰もがスムーズに行えるよう改善するのが重要だ」と指摘する。

 市販のゲーム機は多機能な上、電池寿命や耐久性、操作性に優れ、価格も1台1万5000円前後と専用装置よりコストが安い。産技短大では、ほかの製造業者でも活用できるシステムの開発も想定している。
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