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東根出身の美術家が岡本太郎特別賞に ながさわさんの銅版画集

2010年03月12日 18:57
特別賞を受けた作品の一部分
特別賞を受けた作品の一部分
 東根市出身の美術家ながさわ たかひろさん(37)=東京都瑞穂町=の銅版画集「プロ野球画報」が、第13回岡本太郎現代芸術賞の特別賞に選ばれた。東北楽天ゴールデンイーグルスの去年の全150試合のハイライトを描いた作品で、当時の野村克也監督から山形市内でもらったサインをアクセントに使用。版画の技術水準に加え、遊び心を生かした空間づくりが高い評価を得た。作品は川崎市多摩区の岡本太郎美術館に4月4日まで展示されている。

 ながさわさんは東北楽天の「10人目の選手」を自任し、公式戦144試合とクライマックスシリーズ(CS)6試合すべてを、必ずユニホームを着て“観戦”。衛星放送の中継を見るのがほとんどだったが、5試合は西武ドーム(埼玉県所沢市)に足を運んだ。

 毎試合、勝敗のポイントとなったプレーなど9つの場面をピックアップ。決勝打を放った選手や完封のエース、確実にバントを決めた打者などを、フォームや表情の特徴をとらえ、銅版に描き続けた。名物となった、ぼやく野村監督も。

 全部でB3判19枚。最後の1枚はCSの試合に、野村監督が楽天、北海道日本ハムファイターズ両軍ナインに胴上げされるシーンを加え、球界を去る名将の後ろ姿の背番号19で最終ページ数を示した。

東北楽天の試合を振り返り、描いた場面を説明するながさわさん(左)=川崎市・岡本太郎美術館
東北楽天の試合を振り返り、描いた場面を説明するながさわさん(左)=川崎市・岡本太郎美術館
 野村監督とは、山形市内での講演の際、古里の家族の協力を得て面会がかなった。版画集1部をプレゼントし、サインとともに「人生とは 自分探しの長い旅」との言葉を作品1枚に記してもらった。会場では、19枚の脇に添えられ、展示に箔(はく)が付いた格好だ。

 ながさわさんは武蔵野美術大大学院を修了し、大学や専門学校で絵の講師を務めながら創作活動を展開。「野村再生工場と言われ、解雇された選手を復活させる野村監督が大好きで、作品づくりを始めた。楽天のチーム状態と同時に、自分の日々の状態や変化を表現したかった」と話す。

 今回の岡本太郎現代芸術賞の応募作品は758点。審査は会場に展示した状態で行われ、22組の作家が入選した。ながさわさんが受けた特別賞は岡本太郎賞、岡本敏子賞に次ぐものとなっている。
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