楽しく~レッツ短歌

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(6)年齢の花 それぞれの年代の歌、輝く 

2017年08月19日
 明治の短歌革新のころ、短歌は青春の文芸でした。ところが、いまはむしろ老年の文芸と思っている人が多いのではないでしょうか。

 しかしわたしは、短歌にはそれぞれの年齢の花が咲くと信じています。未知へ向かう恐れとエネルギーを秘めた若者の歌。混沌(こんとん)とした途上に佇む(たたず)中年の歌。ゆたかな体験と深い孤独を湛(たた)えた老年の歌。自然も社会もわたしたち一人一人も、昨日と今日は、今年と来年は、まして50年後は決して同じではない。だからこそ、今を生きるそれぞれの年代の歌が輝くのだと思います。

 年齢の花を咲かせましょう。

きみに逢う以前のぼくに遭いたくて海へのバスに揺られていたり
永田和宏

名を呼ばれ息子が立ちぬその名もていつか死ぬのか弥生のひかり
川野里子

麦の地平に立てばわれまた一本の麦にして何を何して老いたる
築地正子

【若手記者がチャレンジ】

 山形新聞の若手記者の方々が作った短歌を、毎回添削します。今回の題は「駅」。

気付いたら強くなってたひとりでも全然平気駅の立ち食い(30代女)
▼添削例
気付いたら強くなってたひとりでも平気になってた駅の立ち食い
 社会人になって、あるいは大人になって強くなった自分を表現するのに、駅の立ち食いが出てくるところ、若い生活実感があっていいですね。「全然」という話し言葉の軽さを避けて、リズムの魅力を考えましょう。

君と待つ日暮れのホームあと何分二つの声とさえずり一つ(30代女)
▼添削例
君と待つ日暮れのホームに鳥の声あと何分で列車は来るか
 恋の気分が息づく初々しい作品です。「さえずり一つ」というのはちょっと変な表現ですね。「あと何分」の切なさが歌のポイントですから、それを生かすよう整理しましょう。

 3月からはじまった入門エッセーは、これでおしまいです。ありがとうございました。

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