東日本大震災

ボランティア、支援へ決意新た 南三陸町を継続訪問、庄内の「チームはちまき」

2019年03月12日
食事を共にし、交流を深めるチームはちまきの菅原千佳さん(右端)らと地元のお年寄りたち。継続的な支援は被災者たちの心のよりどころになっている=11日午後、宮城県南三陸町
食事を共にし、交流を深めるチームはちまきの菅原千佳さん(右端)らと地元のお年寄りたち。継続的な支援は被災者たちの心のよりどころになっている=11日午後、宮城県南三陸町
 東日本大震災で大津波に襲われた宮城県南三陸町歌津地区は11日、8年前と同じ暗い空に覆われた。所々で通行止めの道路網、整備途上の防潮堤が目に入り、復興への道のりが容易でないことを思い知らされる。大津波は家だけでなく、親しい人の命も奪っていった。だが、ここには笑顔を取り戻した住民が少なくない。傍らには、被災者に寄り添い続ける山形の人たちの存在があった。

 庄内地方のボランティアグループ「チームはちまき」は同地区へ継続的に足を運び、住民との交流を図っている。この日は料理サークル「クッキングママ」のメンバーと共に館浜・稲渕集会所を訪れ、手作りのおこわやケーキなどを振る舞い、近況を語り合った。

 交流会は、高台移転した世帯のコミュニティーづくりに一役買っている。海際の自宅が津波で全壊した千葉和子さん(74)は「山形から来てもらうことで、私たちも手を取り合って頑張っていこうと思える。この会があるから、みんなが元気で過ごしているんだと安心できるの」と感謝する。

 牧野陽子さん(74)は津波で同県東松島市の兄夫婦を亡くした。3月11日が来るたびにむなしさが募り、涙があふれてくる。心の傷は深く、まだ十分には癒えていない。それでも前を向こうと思うのは、気に掛け続けてくれるチームはちまきのメンバーがいるからだ。「せっかく助かった命、頑張らなきゃね」。複雑な思いを抱えながらも、自らに言い聞かせている。

 集会所では交流会に合わせ、「慰霊と希望の集い」が開かれた。住民たちは献花台に花を手向け、震災の発生時間を知らせるサイレンが鳴り響く中、そっと手を合わせた。

 チームはちまきの菅原千佳さん(59)=遊佐町=と佐藤薫さん(62)=鶴岡市=は「8年の経過で環境が変わり、新たな悩みも出てきている。特別なことはできないが、今後も身の丈に合った支援を続けていきたい」と決意を新たにしている。「はちまきの人たちの顔が見たいねぇ」。この声が掛かる限り、支援の手を差し伸べる。そこに、自分たちを必要とする人たちがいるから。
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