東日本大震災

震災後の混乱、中断乗り越え目標達成 芸工大居合道部の被災学生2人

2012年01月08日
「今後も居合を続けたい」と話す松田侑子さん(右)と浅野友理映さん
「今後も居合を続けたい」と話す松田侑子さん(右)と浅野友理映さん
 居合道発祥の地とされる本県。東北芸術工科大(山形市)の居合道部で、東日本大震災で被災した3年生の女子学生2人が頑張っている。部長の松田侑子さん(21)=千葉県出身=と副部長の浅野友理映さん(20)=宮城県多賀城市。十分な練習ができないハンディを乗り越え、それぞれ大会出場、二段取得という目標を達成した。

 松田さんは実家のある千葉で被災した。実家近くの道場に通ってはいたが、慣れ親しんだ大学の部活動が始まるまでは本格的な練習ができなかったという。震災で一時中断せざるを得なかった居合道部の活動が再開されたのは、大学の新学期が始まった5月になってからだった。それでも、部活動再開後からは練習に集中し、夏の県大会では二段の部に出場、4人中3位の成績を残した。「緊迫した会場で1勝できたのはうれしかった」と大きな手応えを感じている。

 一方、浅野さんは仙台市で被災した。多賀城市の自宅は津波被害を免れたものの、家具が倒れ、ライフラインも寸断された。被災後は、給水所や近くの井戸のある家まで水くみに追われる日々。自宅の片付けも進まず気持ちの整理も付かない中、部活が再開してようやく刀を手にできた。二段取得という目標を持っていた浅野さん。春休みに全く練習できなかったため、周囲から「今回は難しい」との声もあったが、ブランクをものともせず二段取得を実現。「仲間と会うのが楽しかったから頑張れた」と笑顔を見せた。

 指導に当たる鈴木亨さん(44)=上山市職員=は普段の部活動で、勝負より礼儀作法など心の鍛錬を重視している。「よく頑張っていた。引き締まった背中から成長を感じ、うれしかった」と、2人のまな弟子の活躍に目を細めた。震災担当となり多忙を極めた鈴木さんも、2人に触発されて発奮し昨年、半ば諦めていた七段に一発合格した。

 2人は就職活動を開始したばかり。「早く就職先を決め、また居合に打ち込みたい」と早くも意気込んでいる。
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