東日本大震災

あす発生4カ月、県内避難者の不安続く

2011年07月10日
2次避難先となっている米沢市内のホテル。仕事や住まいなど、2次避難後の生活に悩む人もいる=米沢市
2次避難先となっている米沢市内のホテル。仕事や住まいなど、2次避難後の生活に悩む人もいる=米沢市
 東日本大震災の発生から11日で4カ月。東京電力福島第1原発の事故収束作業が進む中、工程表「ステップ1」の終了予定日(17日)に福島県から避難している人たちが注目している。政府が同日を目安に緊急時避難準備区域(同原発から20~30キロ圏内)の解除について検討する考えを示したためだ。旅館などに身を寄せている避難者は区域解除で2次避難の期限が定まる可能性を懸念している。「仮住まいが見つからない」「放射線量は大丈夫なのか」。復興への道のりの中で、気持ちが揺れている。

 福島県による2次避難は、本県が部屋を借り上げ、同県を通じ国に費用を求めるかたちで4月中旬に始まった。当初2カ月程度とされていた期間は9月末まで延長。生活環境が整うまでの対応で、仮住まいの確保が次のステップになる。ただ、県内の避難者数は6492人(6月30日現在)に上り、県の借り上げ民間アパートを探すことが難しくなっている。

 米沢市に2次避難している木幡竜也さん(18)=同県南相馬市=は「職が見つからないから(ホテルを)出るのはしんどい」と話す。借り上げアパートに入れば食費と光熱費は自己負担。仕事がなければ生活の見通しも立たない。

 南陽市に家族が避難している佐藤仁美さん(21)=同県郡山市=は「郡山でもハローワークに人があふれている。区域解除が急だとパニックになりそう」と心配する。

 「どんどん状況が変わるから対応できない」。米沢市に2次避難している志賀弘美さん(41)=南相馬市=は困惑する。地元で仕事を続けていた夫の収入が半減。先月末で退職し、本県で職を探している。「仕事を辞めたのに戻れるようになると言われても…」

 警戒区域や緊急時避難準備区域などに分断されている南相馬市。3日現在の市内居住者は約3万5000人で、震災前の50%以下まで落ち込んだ。人手不足が復興の壁になっている。緊急時避難準備区域が解除されれば子どもや妊婦の立ち入りや、学校の再開が可能になる。住民が戻れれば復興の重要な足掛かりになる。

 それでも子を持つ親は慎重だ。「放射線量が安全とは思えない」と但野(ただの)雄一さん(30)=同。米沢市での2次避難生活の中で長男が生まれた。「2次避難の期間が終わり、米沢に部屋が見つからなければ他県を探す」と話す。

 2次避難はホテル、旅館への経済支援の側面もあった。1泊5000円の補償がある。米沢市のビジネスホテルは「交通網のダメージや自粛ムードの影響で5月中の予約はほぼゼロ。支えになった」と明かす。一方、別のホテルは「3食付きで終日の対応。経費がかさんだ面もある」と指摘する。2次避難の今後について福島県は「すぐに縮小することは難しい」、本県の避難者支援班は「福島県の考え、旅館やホテルの経営を伺った上での対応になる」としている。
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