東日本大震災

旧松山町出身・安藤さんが支援奮戦 宮城・亘理町の庄内人会長、相談次々に

2011年03月26日
親身になって被災者の相談に乗る庄内人会長の安藤美重子さん(右)=25日、宮城県亘理町・吉田小学校
親身になって被災者の相談に乗る庄内人会長の安藤美重子さん(右)=25日、宮城県亘理町・吉田小学校
 運命に耐え助け合っていく人々の姿がそこにはあった。死者200人以上の被害を受けた宮城県亘理町。東日本大震災から2週間たった25日、町内の避難所では旧松山町出身の庄内人会長・安藤美重子さん(60)=亘理町長瀞=が支援活動を続けていた。(仙台支社・松田直樹)

 町内に6カ所ある避難所の一つ吉田小学校。安藤さんの自宅は学校から歩いて5分ほどの所にある。震災発生当時は婦人会の役員会があり中央公民館にいた。「建物が危険だからと外に出たら、アスファルトの駐車場が液状化現象で水浸しになっていた」

 その日は自宅に戻り、ろうそくと懐中電灯で一夜を過ごしたが、翌朝から吉田小でボランティア活動を開始した。避難者から要望を聞いて町役場に伝達。区長らに声掛けし震災を免れた住民宅を回り、毛布や防寒具、ストーブ、発電機を寄付してもらった。

 「めいっ子の埋葬のため避難所を離れます」「段ボールの空き箱がほしい」「床屋さんは何時から始まりますか」。ボランティアのユニホームは黄色いフリース。その服を着た安藤さんを頼りに、避難者が次々と話し掛けてくる。

 食事は午前10時ごろと午後5時ごろの2回だけという。昼すぎ、体育館で遊ぶ子どもたちに聞いてみた。

 「おなかすいていない?」

 「全然。だっておやつがあるし」。鈴木陽和(ひより)ちゃん(9)と佐藤唯ちゃん(7)は元気に答える。

 「寂しくない?」

 「友達がいっぱいいるから平気」「だよね」。笑顔がはじける。

 亘理町はイチゴの名産地として知られている。安藤さんへの相談でも「塩害で10年、20年は作付けが不可能。どうしたらいいだろう」との声がある。NTTが設置した衛星公衆電話を利用していた女性に声を掛けてみた。小野洋子さん(45)、イチゴ農家だった。「羽黒町(現鶴岡市)の友達がかなり心配してくれた。(自宅は)海沿いなのでこの先、津波が不安。働く気持ちがなかなか起きない」

 安藤さんによると、震災当初から自発的に役割を見つけて行動する避難者が多かった。女性は炊き出し、消防団はトイレ用の水くみ、中学生も積極的に支援物資運搬を手伝った。「まだまだ捨てたもんじゃないと思った」と安藤さん。「大江町や寒河江市など山形からの支援が届き、とても感謝している。いま必要なのは仮設住宅とガソリン、食料。復興までの道のりは長いので、引き続きよろしくお願いします」。安藤さんの避難所通いはまだまだ続く。
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