連載企画

飯豊連峰縦走

■濃霧―雨交じりの朝<第5日> 梅花皮小屋の名物管理人と6年ぶり再会
2010年07月30日 掲載
登山者は早朝に出発する。首都圏から訪れた若者2人が霧に覆われた梅花皮小屋を後にした=30日午前6時7分
登山者は早朝に出発する。首都圏から訪れた若者2人が霧に覆われた梅花皮小屋を後にした=30日午前6時7分
 30日朝、梅花皮(かいらぎ)小屋の周囲は濃いガスに包まれた。強風に、時折猛烈な雨が交じる。この2日間の強行日程の疲れがたまったのか、飯豊連峰縦走隊メンバーの睡眠時間は、普段よりやや長かったようだ。連日装備や食料を運んでくれる山形大自然に親しむ会の小寺義(ただし)さん(23)=理学部4年、山形市=も「きてますね」。両ひざの周りが筋肉痛という。

暗闇の中で朝食などを準備。山小屋には照明が無く、ヘッドライトのわずかな明かりをたよりに調理する=30日午前4時36分
暗闇の中で朝食などを準備。山小屋には照明が無く、ヘッドライトのわずかな明かりをたよりに調理する=30日午前4時36分
 飯豊連峰は山形、福島、新潟3県にまたがり、しかも三国岳から飯豊山、御西岳までは山形、新潟県境の間に福島県の土地が細長く入り込む形になっている。だから、主稜線(りょうせん)上の小屋も県ごとに分かれる。一行が今回歩いたコースでは、切合(きりあわせ)小屋と本山小屋が福島県、御西小屋は新潟県。

 小国町に立つ梅花皮小屋は、連峰唯一の山形県の小屋ということになる。管理人は関英俊さん(57)。2004年に縦走隊がお世話になって以来、6年ぶりの再会になる。管理人を務めて15年近く、7月初めから8月末まで小屋を守る。連峰にあるさまざまな小屋の中でも名物管理人と言っていいだろう。

 茨城県出身。山暮らしがしたくて小国町に移り住んでからは、春と秋は山菜やキノコ採り、夏は小屋の管理人という生活。前日、一行に差し入れてくれたゼンマイと干し大根の煮物も、自ら採って料理してくれたものだ。

 縦走隊が前回訪れた時は、宿泊者が60人余り。これに対し29日夜は、悪天候のためか17人。「北アルプス辺りでは若者の登山がブームになっているようだが、ここではまだ」と笑う。「飯豊は、衣食住を全部持ってこなければならないから大変かもしれない。でも、そこがいいと言ってくれる登山者もいる」

梅花皮小屋の管理人を15年近く務めてきた関英俊さん(左から2人目)。朝の一時、縦走隊メンバーと語り合った=30日午前8時7分
梅花皮小屋の管理人を15年近く務めてきた関英俊さん(左から2人目)。朝の一時、縦走隊メンバーと語り合った=30日午前8時7分
 飯豊連峰縦走第5日、一行は北股岳から稜線を北西にたどる。

(飯豊連峰縦走取材班)

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